中国内陸部の湖北省武漢で先月以降、原因不明の”新型コロナウイルス”による肺炎患者が続々と確認され、とうとう日本でも感染者の患者がいたことが1月16日に報告されました。
厚生労働省は「一般的な感染症対策をしっかりして、過剰な心配をしないように」と呼び掛けていますが、本当に大丈夫なのでしょうか。
香港では2003年に多数の犠牲者が出た「SARS(サーズ)」のようになるのではないかと心配する声が多く、デモとは関係なくマスクする人が増えています。
感染経路がまだ明確でないことや死亡者・重症者が出ていることから香港内では不安の声が上がっています。
ここでは、
- 肺炎がなぜそこまで危険なのか
- 武漢に行かなくても危険な理由
- 日本でも予防しなければいけない理由
- 予防策
について紹介しています。中国に行かずとも日本国内でも危険なことがあるので確認をしておいてください。
武漢で発生した肺炎とはどのようなものか?
昨年12月から中国武漢の海鮮市場の関係者を中心に、ウイルスが原因とみられる発熱や呼吸困難を訴える患者が相次いでいます。すでに20名近くの方が亡くなっています。
このウイルスと市場の環境の関係は明らかになっていませんが現在市場は閉鎖されています。
現在のところ、感染経路はわかっていませんが、日本で感染が確認された中国人男性のように市場に立ち寄っていなくても家族から感染しているので、人から人に感染していると思われます。
【症状】本人も気づかない?潜伏期間が長い!
この肺炎に感染すると主に多くの患者が倦怠感で始まり、発熱が決して高くないのが特徴です。 また発見が遅れている原因として潜伏期間が長いことが挙げられます。約2週間ほどだそうです。
その後、急速に肺の容態が悪化し呼吸困難になります。 胸部のX先検査では両方の肺に病変が見られるということです。
外務省と厚生労働省からの注意勧告
1月5日(日)にWHOが発表したことを受け、日本の外務省もお正月明けの6日(月)にようやく初めての発表がありました。現在発生している肺炎の状況と海外に行く人は「たびレジ」の登録を、という内容です。
また厚労省は検疫所のホームページでは武漢からの帰国者でせきや発熱などの症状がある場合は速やかに医療機関を受診し、渡航歴を申告するよう呼びかけています。
◆1月21日追記
中国は感染症による危険レベル1(十分注意してください)に更新されています。
日本国内でも注意が必要
今回武漢に滞在していた中国人男性の感染を受け、 厚生労働省は「一般的な感染症対策をしっかりして、過剰な心配をしないように」と呼び掛けています。
人から人へ感染する可能性があるため必ず感染しないよう人が多いエリアに行く方は注意してください。
また、もうすぐ旧正月 (2020年1月25日前後) なので今以上に中国人観光客が増えます。成田空港だけみても武漢からの直行便は毎日4本もあります。
日本の空港では武漢の肺炎に特化した対策はされていないので少し不安ではありますが、これからしっかり空港で確認してもらいたいですね。
世界中に発症者が広がっている!香港では検査を拒否すると禁固刑
1月22日時点で、中国国内以外に感染した人がいたのはタイ、日本、台湾、韓国、アメリカです。ただし感染が疑わしいとされて治療を受けている人は香港、マカオ、シンガポール、ベトナムなどにもいます。
香港では肺炎の疑いのある旅行客が香港当局の指示に協力しない場合、5000香港ドル(約7万円)の罰金及び6ヶ月の禁固刑になるという強い罰則をもうけています。
武漢へ渡航した人・渡航する予定のある人への注意点
こんな状況なので武漢の出張や旅行をキャンセルされる方も多いかと思いますが、もし行く必要があるのであれば下記のことを確認しておいてください。
- 帰国後、数週間は健康状態を観察し少しでも体調不良と感じたら病院を受診する
- 咳や鼻水など呼吸器症状がある場合は、必ずマスクをする
- (渡航予定の方)野生動物との接触や生肉や調理が不十分なお肉の摂取は避ける
- (渡航予定の方)現地で体調の悪い人との接触は避ける
- (渡航予定の方)現地ではマスク着用をし出来る限り人の多い所には近付かない
- (渡航予定の方)手洗いやうがいなどは小まめに行う
肺炎の予防策は?
基本的なことですがしっかり行いましょう。
- 手洗い(除菌できるものしっかりと爪の間まで石鹸で洗う)
- うがい(イソジンでうがいをする)
- 消毒(次亜塩素酸ナトリウムなど塩素系を使用する)
- 外出時はマスク着用、手を消毒するアルコールを持参
※消毒の作り方はこちら(広島県のノロウイルス対策用消毒液の作り方)が分かりやすいです。
まとめ
- 症状は発熱、呼吸困難、肺に病理がみられる
- 市場を経由しての感染だが、人から人の感染が疑われている
- 武漢だけでなく日本とタイ、台湾、アメリカ、韓国にも感染者
- 香港、マカオ、シンガポール、ベトナムにも感染を疑われる人が多くいる
- 旧正月になるとますます中国人観光客が増えるので注意
- 予防につとめる
- 武漢への訪問は避ける
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